2026年10月5日の週(10月5日〜10月9日)の日経平均は、週明けに前週末比1,637.40円(+2.4%)の大幅高で始まり、翌火曜日には70,798.62円の週間高値を記録した一方、水曜日以降は3営業日連続の下落となり、金曜日の終値は69,030.92円で引けた。週前半の上昇幅をほぼ失う荒れた一週間となり、ドル円は157円台後半から158円台前半で推移した。
今週の相場テーマ
今週は「月火の勢いよい上昇 → 水木連続下落 → 金曜日の下げ渋り」という典型的な反落パターンとなった。週前半は鉄鋼・非鉄、自動車・輸送機、銀行といった景気敏感・金利敏感セクターが揃って物色され、素材高・金利正常化・円安追い風を同時に取り込んだ資金移動が上昇を主導したとみられる。しかし火曜日に70,798.62円の高値を付けた後は、水曜日に利益確定売りが先行し、木曜日はWTI原油が90.79ドルと「供給ショック水準」に再び到達したことを嫌気して993.60円安の大幅安となった。
金曜日は前夜のSOX指数が-3.39%と大幅下落を記録した流れを受けて半導体売りが先行し、日中は一時68,150.02円まで売られたものの、終値ベースでは11.19円安(-0.02%)まで戻してほぼ横ばいで着地した。情報流出・不正アクセス関連ニュースが週を通じて複数観測されたほか、サムスンの営業利益が約8.8倍で過去最高を更新するなど、半導体需要拡大を示す海外ヘッドラインも目立った一週間だった。
日別の動き
10月5日(月):日経平均は69,946.86円で引け、前週末比1,637.40円(+2.4%)の大幅高となった。日中高値は70,072.13円、安値は69,050.23円でレンジは1,021.91円。終値はこの日の高値圏で、週明けから買いが優勢となる地合いだった。
ドル円は157.74円と前日比0.19円の円高。この日のニュースでは大和証券の委託先サーバーへの不正アクセスで個人情報11万人分が流出した可能性が報じられ、週の立ち上がりから情報セキュリティ関連の話題が目立った。
10月6日(火):日経平均は70,683.98円で引け、前日比737.12円(+1.05%)と続伸、日中高値70,798.62円は今週の高値となった。安値は69,813.16円でレンジは985.46円。鉄鋼・非鉄、自動車・輸送機、銀行といった景気敏感・金利敏感セクターが揃って物色され、素材高・金利正常化・円安追い風を同時に取り込んだ資金移動が主因とみられる。
ドル円は158.15円と0.42円の円安進行。報道面ではミスターマックスで不正アクセスを受けて個人情報最大170万人超の流出可能性が伝わり、情報漏えい問題が広がりを見せた。
10月7日(水):日経平均は70,035.71円で引け、前日比648.27円安(-0.92%)。日中高値は70,793.29円で前日の高値付近まで買い戻される場面もあったが、安値は70,017.19円まで売られ、レンジは776.10円。前日までの戻り高値圏で利益確定売りが先行し、銀行・電機精密を中心に幅広く値を消す展開となったとみられる。
ニュース面では「株価値下がり 当面の利益確定させようと売り注文」と報じられた一方、ニューヨーク株式市場ではS&P500がAI関連買いで最高値を更新したとの対照的な報道もあった。
10月8日(木):日経平均は69,042.11円で引け、前日比993.60円安(-1.42%)と今週最大の下げ幅を記録した。日中高値は69,918.20円、安値は69,042.11円で終値=安値の典型的な安値引けとなり、下値を試す重い展開となった。WTI原油が90.79ドルと「供給ショック水準」に再び到達したことを嫌気し、半導体・機械・銀行など主力セクターに広く売りが及んだとみられる。
ドル円は158.17円と小幅円高。報道ではサムスンの営業利益が約8.8倍で過去最高を更新したと伝わり、半導体需要拡大を示す海外決算が目立った。
10月9日(金):日経平均は69,030.92円で引け、前日比11.19円安(-0.02%)の小幅下落で着地した。終値はほぼ変わらずだが、日中は一時68,150.02円まで売られて下げ幅が892.09円に達する荒い展開となった。前夜のSOX指数が-3.39%と大幅下落していた流れを受けた半導体売りからの切り返しが主軸とみられる。
ドル円は158.23円と0.17円の円安。報道ではJR東日本の「えきねっと」などで最大200万件の情報漏えいの可能性、金融庁によるプルデンシャル生命への一部業務停止命令など、信頼性に関わる負のヘッドラインが続いた。
今週の数字まとめ
- 週始値(10/5の前日終値):68,309.46円
- 週終値(10/9終値):69,030.92円
- 週間騰落:+721.46円(+1.06%)
- 週間高値:70,798.62円(10/6)
- 週間安値:68,150.02円(10/9)
- 週間レンジ幅:2,648.60円
- 最大上昇日:10月5日 +1,637.40円(+2.4%)
- 最大下落日:10月8日 -993.60円(-1.42%)
- ドル円 週始値:157.93円 → 週終値:158.23円(+0.30円の円安)
- ドル円 週間高値:158.51円(10/7)、週間安値:157.43円(10/5)
来週の注目点
第一に、WTI原油の90ドル台維持の有無が引き続き相場の重しとなるか注目される。10月8日の下落局面で明示的に挙げられた「供給ショック水準」が解消されない限り、半導体・機械・銀行など主力セクターは原油高による輸入コスト上昇や企業収益圧迫を織り込みに行く展開が続く可能性があるとみられる。第二に、半導体セクターの動向である。
10月9日の寄り付き時点で確認されたSOX指数の-3.39%下落は週末の重い地合いを演出したが、一方でサムスンの営業利益約8.8倍・過去最高更新という決算も伝わっており、海外半導体株の売買材料が交錯している。来週以降、どちらのヘッドラインが支配的になるかで日本の半導体関連株の方向感が決まるとみられる。
第三に、情報流出・不正アクセス関連ヘッドラインの拡散である。今週は大和証券(11万人分)、ミスターマックス(最大170万人超)、高松の冷凍食品通販会社(最大5万件超)、JR東日本「えきねっと」(最大200万件)、ニッスイの物流会社と、立て続けに大規模な情報セキュリティ事案が報じられた。該当企業や関連セクターの個別反応に加え、サイバーセキュリティ関連銘柄のテーマ物色が加速するかにも注目したい。
第四に、金融庁によるプルデンシャル生命への一部業務停止命令が報じられており、保険・金融規制関連の個別銘柄動向にも警戒が必要とみられる。最後に、ドル円が週間を通じて157円台後半から158円台前半で推移したことから、来週も158円を挟んだレンジの上下動が輸出関連株・内需株のバランスを左右するとみられる。