2026年10月第3週(13日〜16日)の東京株式市場は、米半導体株の急落に振り回される荒れた一週間となった。日経平均株価は週初の 69030.92 円 (10月10日終値) から 65324.29 円まで下落し、週間では約 3706 円 (-5.37%) の大幅安。特に 15日の -3318.34 円 (-4.9%) は週を象徴する一日となり、AI・半導体関連の値がさ株が総崩れとなった。
一方で 16日には 898.34 円高と反発し、底打ちを探る動きも見られたとみられる。
今週の相場テーマ
今週を貫いた最大のテーマは、米国の半導体株指数 SOX の連日の急落を東京市場がそのまま引き受ける格好となったことだ。13日は前夜の SOX -2.67%、15日は -4.3% という売りを受けて、東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループなど日経平均への寄与度が高い値がさハイテク株が軒並み売られた。日経平均の構成上、これら値がさ株の変動は指数全体を大きく振らす要因となるため、週半ばの急落はある意味で構造的な結果だったと言える。
もう一つ注目すべきは、同じ値がさハイテクに振らされながらも 16日の反発にみられるように押し目買い意欲が消えていない点だ。前夜の SOX が -0.88% と軟調だったにもかかわらず、朝方の売り先行から大引けにかけて切り返した往復劇は、長期資金が AI・半導体テーマから完全に撤退したわけではないことを示唆しているとみられる。IMF が経済成長率の引き上げを示しつつも「AIによる二極化」に警鐘を鳴らしたという報道も、こうした神経質な地合いの背景にあったのかもしれない。
為替市場では、ドル円が週を通じて 157円台後半〜158円台前半の狭いレンジで推移した。週初の 158.15 円から週末の 157.93 円まで小幅な円高にとどまり、株式市場の動揺に比べれば為替は落ち着いた動きだった。15日に発表された米消費者物価指数の「高い伸びが続く」との報道も、ドル円を大きくは動かさなかった。
日別の動き
10月13日 (月) 日経平均 67777.52 円 (前日比 -1253.4 円、-1.82%)
週明けの東京市場は前夜の米半導体株急落 (SOX -2.67%) を受けて売り先行で始まった。東京エレクトロン、アドバンテスト、ソフトバンクグループといった値がさハイテク株が総崩れとなり、下げ幅は一時 1972.36 円に達する場面もあった。日中値幅は 1652.43 円と大きく、週初から荒れた展開を予感させる一日となった。
この日は「原油の調達多角化に向けた法案を閣議決定」や「CEATEC開幕 フィジカルAIの出展相次ぐ」といったニュースも伝わったが、相場の主役はあくまで米半導体株安だったとみられる。
10月14日 (火) 日経平均 67744.29 円 (前日比 -33.23 円、-0.05%)
前日の急落からひとまず落ち着き、日経平均は横ばい圏で引けた。日中は一時 68408.14 円まで上昇し、高値から安値まで 875.04 円の値幅をつけたが、終値は前日とほぼ同水準に収斂した。銀行株が -2.51% と急落する一方、資源・輸出関連の底堅さが指数を支えた形で、方向感を欠く綱引き相場となったとみられる。
「サウジアラビア国営石油会社に攻撃 フーシ派と双方で攻撃続く」といった中東情勢に関する報道も伝わり、資源価格への影響を警戒する動きが銀行株売りと資源株買いという対照的な動きにつながった可能性もある。
10月15日 (水) 日経平均 64425.95 円 (前日比 -3318.34 円、-4.9%)
今週最大の下落日となった。前夜の米SOX指数が -4.3% と急落した流れを引き継ぎ、AI・半導体関連の値がさ株が総崩れ。日中には下げ幅が 3651.55 円に達する場面もあり、終値ベースでも値幅 2836.56 円という極めて荒い展開だった。
日経平均は 67000 円台から 64000 円台前半まで一気に水準を切り下げ、短期的な過熱感の修正と重なった形。この日発表された米消費者物価指数の高い伸びが続いているとの報道も、インフレ再加速と利下げ観測後退への警戒を強めた可能性があるとみられる。
10月16日 (木) 日経平均 65324.29 円 (前日比 +898.34 円、+1.39%)
前日までの急落からの自律反発となった。前夜の米SOX指数は -0.88% と軟調だったにもかかわらず、半導体・AI関連の買い戻しと輸出セクターの底堅さが指数を押し上げた格好。朝方の売り先行から大引けにかけて切り返す往復劇で、下げ幅は一時 374.95 円まで広がったが、その後 1286.35 円まで上昇するなど、底値を模索しつつも押し目買いが入っていることを示す値動きだったとみられる。
報道でも「株価 値上がり AI・半導体関連中心に買い戻す動き」が伝えられ、週末に向けた持ち直しの兆しが見えた一日となった。
今週の数字まとめ
- 週初値 (10/10 終値): 69030.92 円
- 週末終値 (10/16): 65324.29 円
- 週間騰落: -3706.63 円 (-5.37%)
- 週間高値 (日中): 68710.99 円 (10/13)
- 週間安値 (日中): 64092.74 円 (10/15)
- 最大下落日: 10/15 -3318.34 円 (-4.9%)
- 最大上昇日: 10/16 +898.34 円 (+1.39%)
- ドル円 週初 158.15 → 週末 157.93 (-0.22 円)
- ドル円 週間レンジ: 157.58 〜 158.65
来週の注目点
来週の東京市場は、今週荒れた値動きを演出した米半導体株の動向が引き続き最大の焦点となるだろう。SOX指数のブレがそのまま東京の値がさハイテク株に波及する構図は、今週の 13日・15日の下落と 16日の反発で改めて明確になった。16日の反発が本格的な底打ちにつながるのか、それとも短期的な自律反発にとどまるのか、来週前半の値がさ株の動きが試金石となるとみられる。
マクロ面では、15日の報道で伝わった米消費者物価指数の高い伸びがどこまで持続するのかが鍵となる。インフレ再加速への警戒が強まれば、米金利の高止まりを通じてハイテク株のバリュエーションに重石となる構図が続きかねない。国内では「原油等調達多角化法案」の国会提出が報じられており、エネルギー関連や商社株に対する材料視の有無も注視したい。
為替については、ドル円が 158円台を挟んだレンジで膠着しているが、株安局面でも大きな円高に振れなかった点は注目に値する。来週も株式市場のボラティリティが続く場合、円の動きが輸出関連株の支えとなるのか、それとも株安の重石となるのか、両にらみの展開になりそうだ。企業の個人情報漏えいに関する報道 (ヤマト運輸 530万件、バーガーキング 1118万件など) が相次いだ点も、サイバーセキュリティ関連銘柄への思惑につながる可能性があるとみられる。